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京の町家のおばんざい歳時記
8月

行事ごとに伝統的な献立をご紹介させて頂きます。家ごとに少しずつ異なったり、もうすたれてあまり家庭では作られなくなったものや、記憶にあるなつかしい料理等も含まれています。
京町家意匠会議(髙橋、髙橋、藤田、吉竹、吉井)

13日~16日 御精来さん

10日頃までに先祖の墓参りを済ませ、12日中までには六道さんや千本えんま堂、釈迦堂へお迎えの鐘を撞きに行く。

13日朝から16日朝までそれぞれの家の仏壇でお膳やおもりもんを供えておまつりする。
13日にはお迎えだんご、16日にはお見送りだんごを供える。

16日早朝最寄りの寺へ供花、供物と共に流しに行き、その足で替花を買って帰って(行商の花屋が届けてくれる家もある)供え、この時点で各家の行事は終わる。夜8時からは送り火でお祈りする。

七種のおもりもん 御精来さんのお水
餓鬼のごはん

13日~16日までは佛膳の献立やお供えものも定まっている家が多い。

13日~16日まで
  • 蓮の花や実を混えた佛さんのお花
  • 蓮の葉の上に季節の野菜や果物を7種供える
  • 水をはった器に蓮の葉を浮かべ、高野槇の小枝を添える
  • 餓鬼への白ご飯(6膳、おがらの箸(おがらで作った箸。盂蘭盆(うらぼん)の供え物に添える。 )をつきさして)
    おがら=麻の皮を剥いた茎(くき)の部のことをいいます。
13日
お迎えだんご
14日
おはぎ(きなこと粒あん)
ひやそうめん
15日
白むしのおこわ すいか
16日
見送りだんご
あらめとおあげのたいたん
奈良漬

以上は定まりもんで、餅菓子屋でも売り出される。その他に各家で昔から決まりもんの献立によって御膳を供える。

お盆 中京区のある家庭の御膳

13日
夕方より 小豆のたいたん ささげのおひたし 奈良漬
14日
昼 高野豆腐としいたけとこいもの煮物 おなすのおひたし お汁(ふとわかめ) 漬物 どぼ漬
15日
芋茎なます 巻織汁 漬物
夜 おそうめん ひよそばのおひたし
16日
早朝 しらむし おとうふの汁 あらめとおあげの煮物 漬物

今回はポピュラーな精進料理を数点紹介させて頂くことにする

この日のおばんざい

お迎えだんご
お迎えだんご

この日のおばんざい

見送りだんご
見送りだんご

この日のおばんざい

ささげのおひたし
ささげのおひたし

この日のおばんざい

芋茎なます
芋茎なます

24日 地蔵盆

赤芋(さつま芋)、ずいき、なす、乾物類(しいたけ、かんぴょう、高野豆腐)等季節の野菜の精進料理でお膳を用意してお地蔵さんに供える。

この日のおばんざい

お膳
お膳

京都では20日頃からおまつりする町内が多い。町内会当番が子どもを集めて、福引や輪投げ、手花火、影写会(昔は紙芝居)等で1日~2日間町内の子どもをお飾りしておまつりしているお地蔵様の前で遊ばせる。おやつは種とりどりの袋詰め菓子、アイスクリーム、冷たい飲物等、子どもの喜びそうなものを用意する。例年通りのお寺さんに期間中にお経を上げて頂き、町内安全を子ども中で祈祷する。

町家暮らしの知恵を拝借

おばんざいのレシピや暮らしの知恵をご提供いただいている方々をご紹介致します。

京の町家 暮らしの意匠会議

京町家に伝わる知恵を今に伝えるべく活動されています。NHKの「ためしてガッテン」にも出演されました。

京の町家 暮らしの意匠会議

料理研究家 杉本節子

京町家で高名な杉本家に伝わるおばんざいを継承。料理研究家としても活躍されています。

料理研究家 杉本節子