行事ごとに伝統的な献立をご紹介させて頂きます。家ごとに少しずつ異なったり、もうすたれてあまり家庭では作られなくなったものや、記憶にあるなつかしい料理等も含まれています。
京町家意匠会議(髙橋、髙橋、藤田、吉竹、吉井)
幕合いにいただく食事は、館内のお食事処に予約しておいたり、幕の内弁当を持ち込んだりします。
ひと昔前は、弁当箱、取り皿、お箸、酒器一式、簡単な携帯茶器のセットなど、観劇用にコンパクトな道具が用意されていました。
日頃、お世話になっている家へ鏡餅を持参して挨拶します。
最近では、鏡餅は花街以外は廃れ、お歳暮品にとって代わり、訪問挨拶も省略、百貨店などの配送便を利用するのが大勢となってしまいました。
この日から商家では、正月準備が始まり、神事関係の品々や正月用品を買い整えたり、手まわしよく掃除を始めたりします。
南座の顔見世は別として、旅行、遊興もご遠慮したものです。
この日はゆず風呂に入って無病息災を念じます。
また、運、鈍、根の語呂合わせとして「ん」のふたつつく食物を7つ揃えて、神棚に供えたあと、翌日この具材を短冊に切ってお汁にしていただくという風習が花街にはまだ残っているそうです。
なんきん、ぎんなん、きんかん、にんじん、れんこん、うんどん(うどん)、はんぺん、かんてん、あんぱん など
※なんきん(かぼちゃ)を食べるのは一般的です。
昔はご近所や親類が大勢集まって、それぞれ分担を定めたおもちつきが年末の一大行事でした。
もちつき機が販売されだしてからは、家族2人も揃えば、簡単に短時間で出来るようになり、それも面倒で「餅は餅屋」で頼む家庭もあります。
29日は「苦憑く(くつく)といって、この日を避ける家と、「苦突く」とばかりこの日に行う家と、縁起かつぎのこだわりはいろいろのようです。
つきあがったおもちは、まず神棚に供える鏡餅として一組、三宝さん用に三段重ねを一組、そのあと佛壇、井戸、走りもと、お便所、お風呂等にも輪飾りのおしめ縄や御燈明、お神酒とともに小さなお鏡さん(星つきさん)を供える家もあります。
つきたての白餅は、きなこや大根おろしや納豆をつけてその場でいただきます。
前もって用意しておいた餡を包んだり、よもぎを混ぜたりして「こころみ」を作り、ご近所や知人に配ったりもします。
端午の節句(こどもの日) / 今宮祭 / 葵祭